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水晶のでき方。長いドラマの末に水晶は誕生しました

 

こんにちは。天然石のお店・昴堂店長の矢野です。

普段何気なく手にしてる水晶。その水晶の出来かたについてお話します。難しい話が続ききますが、我慢してくださいね。

 とつぜんですが、理科の実験を思い出してください
 
水晶は石英の結晶です。結晶ってどうやってできるのでしょうか?普段は考えてことはないかもしれません。でも中学や高校の理科や科学で習ってると思います。食塩やミョウバンの結晶を作った経験はありませんか?自分では作ってなくても教科書に載っていたと思います。
 
食塩の結晶はどのようにして作るのでしょうか。
・熱い水に食塩を溶けるだけ溶かします。
・食塩の溶けた熱い水をゆっくり冷やします。
・低い温度では食塩はあまり溶けられません。
・溶けきれなくなった食塩が水の中から出てきます。
・出てきた食塩が集まったものが結晶です。
 
水から出てくるとき、食塩はすでに仲間がいると一緒になってくっつこうとします。
 
あなたが外国に行って、一人ぼっちで街なかに放り出されたとき。日本人がいたら話しかけてみますよね。一緒に行動しようと思いませんか?
人も食塩も同じなんです。
 
 
 
目次

水晶のでき方

水晶は水に溶けていた?

 
「食塩と水晶はどんな関係があるの?」と思うかもしれません。水晶の出来かたは食塩の結晶の出来かたと同じなんです。 熱い水に何かが溶けていて、水が冷えると徐々に鉱物が液体から出てきて集まって結晶になる。というのはどんな鉱物も同じです。
 
「水晶が水に溶けるわけないでしょ」と思うかもしれません。 でも、溶けるんです。溶けるから水晶はできるんです。もちろん、食塩みたいに簡単には溶けません。
 
地下の奥深く、ものすごい高い温度と、ものすごく高い圧力が必要です。圧力鍋を使うと普通の鍋よりも早く調理できますよね。それは普通ではあり得ない高い温度まで水の温度をあげることができるからです。地下の奥深くではものすごい圧力がかかってます。マグマで熱せられた地下水はいわに溶けている鉱物を少しずつ溶かしていきます。
 
 
 

水晶のもとは二酸化珪素

 
水晶は二酸化珪素というものでできています。よく”ケイ素”とか”シリカ”とかよばれているものです。本当は”ケイ素”=”二酸化ケイ素”ではないのですが、一緒にされてることが多いです。
 
シリカ水というものがありますよね。つまりシリカは少しなら水に溶けるということです。二酸化ケイ素は普通の温度では1リットルの水に120mgしか溶けません。1リットルの水に0.12gです。濃度でいうと0.012%。食塩が26%溶けるのに比べるとほんの僅かです。水晶は食塩の2000倍以上とけにくいのです。だから人間の目には水晶が溶ける様子は分からないんですね。でも少しですが水晶は水に溶けるのは確かです。
 
では、水晶のもとになった二酸化珪素はどこにあったのでしょうか?答えは簡単です。そのへんの岩にたくさん入ってます。ケイ素は地球の表面にある元素の中で一番多い物質です。酸素もたくさんあります。だから二酸化珪素もたくさんあります。砂浜の砂も二酸化珪素の粒なんです。だから砂の粒は硬い。ガラスや自動車のボディが砂で傷つくくらい硬いです。
 
 

岩を溶かす水?

 
岩に含まれる二酸化珪素を少しずつとかしながら熱水は地下を流れます。穴があったら水は溜まります。でも地下の温度はいつも一定とはかぎりません。地下の温度が冷えたら熱水の温度も下がります。 すると溶けていた二酸化珪素が溶けていられなくなって出てきて結晶になるというわけです。
 
早く冷えると小さな結晶。ゆっくり時間をかけて冷えると大きな結晶になります。
 
こんな空洞にびっしり水晶や石英が張り付いたものを見たことはありませんか?
 
 
 
これは小さな空洞で短い時間で結晶が出来たときにこうなります。といっても何百年とかかかってるかもしれません。もう少し大きくなると水晶ドームになります。
 
さらに大きな空洞でゆっくり成長すると、こんなクラスターになります。
 
 
こんな水晶がびっしり空洞の内側に張り付いているんですね。不思議な感じがしますね。
 

結晶は大きければ大きいほど長い年月がかかってます。一般的には水晶は1mm成長するのに100年かかるといわれてます。10cmの長さの結晶なら1万年かかってるとことになります。

実際には成長する時間は温度や溶けてる鉱物の量によってばらつきはあります。短い時間の間に熱水が冷えると小さな結晶。長い時間をかけてゆっくり成長すると大きな結晶になります。でも何千年何万年とかかってることには違いありません。

こんなに大きな結晶に成長するのに、どれほどの時間がかかってるのでしょうか。気が遠くなりそうです。

 

こんなに大きなものが自然界で育つなんて不思議です。2万年くらいかかってるかもしれませんね。

 

水晶にはドラマがあるんです

でも、1万年で育ったからといって。その水晶が1万年前のものとは限りません。育った時間が1万年というだけだからです。その後、水がなくなって成長がとまったまま何百万年、何千万年とこの姿で地中にいたかもしれません。ほとんどの水晶は成長の止まってる時間のほうが長いと思います。

普通の人間一人一人にもそれぞれの人生があるように。あなたの手元にある水晶も何万年というドラマを背負ってるんですね。

水晶って知れば知るほど面白いものですね。

 

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